さっき"…"が収束する有理数の数列の極限値を意味するといったけど、
そもそも無限小数というを数列とみなして(第n項が小数点n位までの数。たとえば3.1 , 3.14 , 3.141 , 3.1415 , 3.14159 … )
実数自体が収束する有理数の数列の極限値としてみることができる。
いまなんとなく無限小数を収束する数列とみなすといったけど、本当にその数列は収束するのかという問題があるけど
これの証明は簡単。
で、有限小数も、途中から値の変わらない数列として考えると、
実数全体は収束する有理数の数列の極限値になっている。
上のようにa(n)=b(0).b(1)b(2)…b(n) (b(i)はi>0で0〜9までの整数、b(0)は任意の自然数(0を含める))という形で
表されるような数列{a(n)}全体をAする。
さらに、Aにおいて上の0.99999…=1のように極限値が一致するような数列を同一視すれば、
実数全体を極限値じゃなくて数列そのものとしてみなせる。
つまりAにおいて極限値の一致するものを同一視した、収束する有理数の数列全体をA/〜と表すと実数全体の集合Rにおいて
R=A/〜となる。
実は、上でAとしてa(n)=b(0).b(1)b(2)…b(n)の形のみ扱ったけど、別に収束する有理数数列全体と置き換えても成り立ったりする。
さらに逆に、有理数から実数を定義する際にこの手順が使える。
つまり収束する有理数数列全体で極限値が一致するものを同一視した集合を実数とみなすという形なんだけど、
ちょっと問題があるのは今、収束とか極限値といったけど、実数が定義されていないと収束の定義の段階で
実数に収束する場合が定義できないのでちょっとまずい。
そこで実数上において収束と同値な概念で、定義に極限の値を使わないコーシー列(基本列)という概念を使えば問題なく定義できる。
コーシー列というと難しそうに聞こえるかもしれないけど、別にそうでもなくて、
定義を書くなら
任意のε>0に対して、あるNが存在して、m>n>Nのとき|a(n)-a(m)|<ε
となるような数列{a(n)}をコーシー列という。
実数αへの収束の定義が
任意のε>0に対して、あるNが存在して、n>Nのとき|a(n)-α|<ε
なんだけど、コーシー列の大体の感覚としては、収束のように定義に極限を出さなくても、
十分大きなa(n)の値で極限の代わりになるんじゃね?という感じでOK。
収束する数列がコーシー列になるのはほぼ明らかなんだけど
、
(十分大きいnでお互いαからε以内だからどう頑張っても2εしか離れない、…で、εは任意だから2εも任意みたいなもんだ。)
逆の証明(実数の完備性)については証明を思い出せないので、今とっさに思いついたことをいうと、
m>n>Nのとき|a(n)-a(m)| < eとなるようなNをとってやると、M>Nとなるような整数にたいして
n>Mで|a(n)-a(M)| < eとなるので a(n)は[a(M)-e,a(M)+e]に属するわけだけど
区間[a(M)-e,a(M)+e]に無限個のa(n)が存在するということは集積点αを持つので
αに収束するa(n)の部分列a(n(k))をとることができる。
まず任意のεに対しk>Kのとき|a(n(k))-α|<ε/2となるようなKがある。
またあるNに対してn(k)>n>Nのとき|a(n)-a(n(k))|<ε/2となるのでそのようなNに対してn(k)>NとなるK'を考えると
K''=max(K,K')として取れば|a(n)-α|<|a(n)-a(n(K''))|+|a(n(K''))-α|=ε
いまとっさに証明したので間違いがあるかもしれない。
まぁコンナ感じで実数上ではコーシー列であることと収束する数列は同値となる。
数列の加法を各項の和として定義すると、{a(n)}-{b(n)}が0に収束するとき{a(n)}と{b(n)}を同一視することで
実数を定義することができる。
もうちょっとちゃんと書くと{a(n)}-{b(n)}が0に収束するとき{a(n)}〜{b(n)}と書くとすると〜は同値関係となる。
有理数数列全体の集合をAとするとR:=A/〜が実数全体の集合となる。